海上自衛隊の新入隊員が教育隊を修業するためには

こんにちは。 准海尉で定年退職したOBのTabby(@Tabby_blog)です。

高校卒業後、海上自衛隊に練習員として入隊、約36年勤務しました。


この間、約3年に一度の転勤を経験し、その度に海上自衛隊(海自)を何度も辞めようと考えました。

ただ気が付けば定年を無事に迎えることができたのも、上司、同僚たちが手を差し伸べてくれたお陰でした。

同じ職種でありながら、転勤する度に仕事を覚えるには時間がかかり難しいのですが、それ以上に苦労するのが人との付き合いでした。その人付き合いが少しでも上手くいくよう、私なりの考えを記事にしてみました。

新入隊員の皆さん、ご入隊おめでとうございます。

入隊前の散髪
入  隊  式

皆、それぞれ違う道から海上自衛隊^入隊し、最初のうちは何も分からずに過ごすことになります。しかし、これから一緒に過ごす仲間は、生涯かけがえのない「同期の桜」となります。

私にとって、自衛隊で過ごした期間は、最も意義深く、貴重な時間でした。高校を卒業してすぐに入隊した私は、ワクワク感や期待といった気持ちは全くありませんでした。

航空部隊はいいぞ!! と、ただ叔父に勧められ、その言葉だけで自衛隊を希望したからです。

教育隊へは、地本(自衛隊地方協力本部)のバスに乗り込み(乗せられて)、約7時間の長旅でした。

到着してから初めて「地元に帰りたい」、「自衛隊に何故入ったんだろう?」といった思いが頭をよぎりましたが、もう後戻りはできませんでした。

小学校、中学校、高校の入学式前の場合、すでに知っている友達が何人かいて、学校生活に直ぐに慣れることができましたが、教育隊は全国に4か所しかなく、初めて会う仲間たちばかりでした。

各県から集まった仲間たちの話す会話は、解読不明な方言がほとんどで驚いたことを覚えてます。

当時、私たちは一部屋に約100人で生活し、古い二段ベッドをペンキで塗り直し、まだシーツを張っていないベットマットが私たちを迎えてくれました。今思えば、ベットマットという呼べる品ではなく、独特の匂いがしみ付いた、弾力性のない厚い木の板に見えました。

しかし、今では、その集団生活に感謝しています。これまでは、親から学ぶことが一般的な常識だと思っていました。我が家では、アイロンはあったものの、掛ける習慣がなく、洗濯物の干し方やたたみ方も同期の一人ひとりが違っていたため、学ぶことが多くありました。

当時の私の話をしても時代、教育体系などが違うためこの辺りとしますが、とは言え、このブログを読んでくれている新入隊員の中には、今現在、退職を考え、悩む人が居るかも知れませんね。

退職を考えることは不思議ではありませんが、時間が経つにつれ仲間が出来て、悩みを打ち明けることができるようになります。無理して頑張る必要はありません、皆、同じ悩みを抱えていますから。

今の環境に慣れるため、私なりのアドバイスをさせて頂きますね。

ひとりで悩まず、信頼できる人に相談を

目次

最初にするべきことは何か

コミュニケーション作り!!

話好きの人なら何も考えず人に話掛けることもできますが、「自分から話をするのが苦手」という人は、話しかける場所・環境を選ぶことです。

お勧めしたいのが、お互いがトレーニング中のときです。

アドレナリンが出て、不思議と会話が弾むからです。ただ、無理をして話掛ける必要はありません。何度も顔を合わせるうちに、自ずと会話が生まれてきます。

話せる仲間が居るということで、悩みを軽減できる

同期のために動く

これって出来そうで、なかなか出来ないことなんですよね。

現役時代に「ひとりで作業をしているのに、だれも手伝ってくれない。」とボヤいてる後輩を見かけることがある一方で、「いつも手伝ってくれてありがとう。」とお礼を伝えている後輩も居ます。

私が知る限り、前者は自分の仕事しかしない。それでいて、困っている同僚が居ても手を貸すことはない。後者は、自分が忙しくても作業を中止して、人のために手伝う。これが出来るか、出来ないかが円滑な人間関係が築けるか否かに関わってます。

もし同期と良好な関係を築きたいのであれば、実行してみて下さい。直ぐには形として現れないかも知れませんが、絶対に自分の身に良いことが返ってきますから。

他人と最もうまく協力できる人が最大の成功を収めることになる

一日の流れをつかむ

これまでと違った生活環境で最初は大変かも知れませんが、出来ることは先回りして済ませよう。

例えば、入浴、食事、制服・作業服へのアイロン掛け、洗濯など、込み合う前にする。
そうすることで自分の時間が作れます。逆に時間に追われるていると周囲のことが目に入らず、更に遅れを取るからです。

その空いた時間に同期が何をしてるかを、観察してみるのも良いかも知れません。
そうすることで、将来、良い関係を築ける同期が見つかるかも知れません。

時間は平等に与えられるが、結果は平等ではない

英会話の必要性

私自身、英会話を少しでも勉強しておけば良かった。と今でも後悔してます。艦艇(船)勤務のころは、その必要性を肌で感じており、今度、母港へ入港したときは、「英会話教室」を探して申し込もうと何度も思いましたが、岸壁に艦(ふね)が横付けすると英会話教室のことはどこへやら・・・。

艦艇から陸上勤務(術科学校勤務)となり、やっと重い腰が上がり、英会話教室へ通いました。

しかし、陸上勤務では英会話をする機会もなく、定年を迎えました。
もし、早くに英会話教室へ通っていたら、違った人生を過ごしていたと思います。

少なくとも陸・海・空自衛隊で海外活動の多いのは、明らかに海自です。
今の時代、艦艇の大きさに関係なく、海外へ派遣されます。

そのとき、世界の共通語として英会話が必ず必要になります。

海外へ派遣されなくても、最近ではインバウンドで多くの外国人が日本へ来ています。また、将来の話にはなりますが、定年後に再就職で英語が話せることは、仕事の選択肢が増えます。

今のうちから、是非、英会話の習得に目を向けておいて下さい。

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